点訳研究

見る文学から、感じる文学へ。
ここにあるのは、言葉の世界を広げるための試みです。
点字は、視覚に頼らず 触覚で読む文学 です。
音や映像が消えても、言葉は指先に残る。液体、映像で残した文字や音声は時間とともに薄くなり消えていきます。アナログでもデジタルでも、所詮その記録したデータは電磁気、一瞬にして消えます。
人間の触覚で読むのが物理的文字の点字です
火事、暴力などの物理的攻撃を受けない限り読めなくなることはないのです。
墓石に先祖の名前を刻むのと同じです。かつてヘレン・ケラーは、視覚も聴覚も失いながら、
触覚だけで世界を理解しました。
人間の五感の中で、触覚は最後まで残る感覚です。

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点訳研究|生成文法を意識した文節分かち書き

『サン・フィアクル殺人事件』第一章の文です。その乾いたかさこそいう音が夜の間に霜が降りたことを告げていた。この文を、点訳する場合にどのように区切るべきか、以下に検討します。ます、これが、文の構造として「文」に該当することを確認します。文の定...
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点訳研究|AIが変える点字翻訳の未来

点字図書館で点字図書を流通させるには、「点訳の手引き」に基づいた同品質の点字図書を揃える必要があります。この「同品質」という基準を実現するために、AIが大きな役割を果たせるのではないかと考えています。点訳特化型AIの可能性大規模言語モデルの...
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点訳研究|Claude(クロード)の点訳用翻訳の設定

現在、翻訳には、chatGPTではなく、Claudeを使っています。chatGPTとは、意思疎通?がなかなか上手くいかなくて仲良くなれず、イライラして喧嘩することも多かったです(笑)でも、クロードとは相性も良く上手くいってます。無料プランで...
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点訳研究|翻訳・点訳で使うAIならClaude(クロード)か?

最近は、いろいろな作業に特化したAIが登場しています。私もハイブリッドラボの作業をする上では、「chatGPT(有料版)」にお世話になっています。理由は簡単で、「画像生成が無制限で優秀だから」です。翻訳作業で場面のイメージ、いわゆる「挿絵」...
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点訳研究|デジタル大辞泉の「連語」は続け書き

モナミラボ流では、7泊を超える場合は読み手の負担を考えて、発話や文法、また機能的な力点を考慮して区切って書くことを推奨しますが、下記のようなデジタル大辞泉掲載の「連語」は続けて書くようにしています。単独では連語ではないが、前の語に続くと連語...
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点訳研究|発話文節で区切ってみる

先日、発話文節の論文を、少しだけだが勉強させてもらった。そこで今回は、ラボ流として『発話文節』について検討してみたい。Her voice mocked at my prudence.Then suddenly I said a thing ...
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点訳研究|指示語の後の続け書き

指示語が、その次の語自体を指している場合 → 続け書き例)「その人は|無実だ」「その新聞は|この事件を|伝えた」「その研究室で|その事件は|起きた」指示語が、その次の語自体ではなく、その中の「一部」又は「後続する語」を指している場合 →  ...
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日本型保守と欧米型保守

同じ保守主義なのに話がかみ合わない!?「保守」という言葉は、日本でも欧米でも日常的に使われている。しかし両者は、同じ言葉で呼ばれているだけで、内実は大きく異なる。この違いを意識しないまま議論すると、話が噛み合わない相手が「分かっていない」よ...
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点訳研究|点訳と日本型保守「制度一本足打法」

はじめに点字は表音式である。この点について異論はないはずだ。にもかかわらず、点訳の現場ではしばしば「音として自然か」「一息で読めるか」という視点が後景に退き、文法的・制度的な区切りが優先される。このねじれは、技術の問題ではない。日本型保守が...
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点訳研究|点字表記法における「表音式」の取りこぼし

モナミ点字は表音式だとみんな認識しているのに、文節分かち書きは、「発話文節」である点を取りこぼした?(AIの回答をそのまま掲載します。)結論から言います。はい、取りこぼしました。しかも「理屈の上では分かっていたのに、運用で落とした」タイプの...
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点訳研究|7拍基準は立ち止まる警戒線

11拍を超える補助動詞ポパンガは、|彼女の|ことを、|いつも|欠かさず|家まで|送り届けていました。「送り届けていました」⇨ 11拍、7泊基準に抵触する。過去形という補助動詞に力点が移り、「送り届けて|いました」と区切る理由になるだろうか?...
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点訳研究|補助動詞の「力点」

「いるのです」私は|改革派|教会に|属していますこの|ビーチェ|だけが、|毎日|泳いで|いるのです。補助動詞「いる」は、原則続け書きする。ただし、「いるのです」は、もはや単なる補助動詞『いる』ではなくなる区切らない「いる」〜しています〜して...
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点訳研究|点字表記法、第1原則『文節分かち書き』ちゃんとできるか?

コピュラ文で感じた違和感コピュラ文というのがある。文節分かち書きはどうする?順に説明しますコピュラ文(copular sentence)とは主語(または体言)と、その性質・身分・同一性を結びつける文。行為を述べない。「何をするか」ではなく、...
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点訳研究|形式名詞と補助動詞の判断

形式名詞と補助動詞はどうやって区別するのか。実は、辞書には一つの品詞として明確に区別されていません。したがって、『点訳の手引き』では、それぞれ、一つの意味を持った「名詞」「動詞」という「自立語」として分かち書きす流こととしています。形式名詞...
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点訳研究|リズムか?誤読防止か?

Et le soir on sut qu’il avait été convoqué par le commandant.そして|その夜、|彼が|船長に|呼び出されていたことが|分かった。とてもよく出てくる表現である、「〜いたこと」「〜いる...
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点訳研究|リズムか文法か

気づいていたのだ。ラボ流では、8拍なので、どこかで区切らなければなりません。もちろん、8拍でも無理に区切ることはせず、文章の「意味のまとまり」を優先して、全て続けて書くことも考えられます。点訳者としては、その方が楽かもしれません。しかし、文...
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点訳研究|「のだ」「のである」の前で区切ってみようか!?

明鏡国語辞典に「のだ」と言う見出しがありました。ラボ流の原則「連語の内部では区切らない」=「区切る場合はその前で区切る」に基づけば、かなり乱暴な区切り方になります。しかし、文節分かち書きで長い文節で困ったときに、慣れてくれば読み手も点訳者も...
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点訳研究|補助動詞と純粋動詞、「する」「いる」など

基本原則(7拍基準)ラボ流では、7拍以内であれば「する」「いる」「ある」「おく」は前の語と続けて書くことを基本にしています(補助動詞、純粋動詞に限らず7拍基準を順守)。この理由は、これらの動詞は、補助動詞の意味を持つことや、2拍で成立してい...
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点訳研究|「〜ているように」——形式名詞と補助動詞の処理

ストーブがいっそう大きくのどを鳴らしているように思えた。「鳴らしているように思えた」をどのように区切るか問題となります。『点訳の手引き』に従えば、「いる」は補助動詞で自立語として処理するので、その前で区切らなければ間違いになります。鳴らして...
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点訳研究|4字漢字——必ず区切る必要あるか?

彼は予審判事である。これまで、何の疑問も持たずに当然のごとく彼は|予審|判事である。4字漢字は、真ん中で区切っていた。もちろん意味のまとまりとしても真ん中で区切っておかしくない。しかし、前々から少し違和感があった。意味のまとまりで区切るとす...
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点訳研究|接続詞として使われる接続助詞

点訳において、接続助詞は原則として前に続けて書くのが基本です。しかし、一部の接続助詞は、接続詞(けど・だから・なのに・でも 等)と同じ意味で働くことがあります。この場合、接続助詞の直前で区切ることを許容できないのか検討します。1. 逆接を表...
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点訳研究:「の」の準体助詞と形式名詞の違いとラボ流の取り扱い

国語文法における「の」の二つの用法ハイブリッドラボを進めていると『〜のである』『〜のだろう』という文章で表現したいのですが、多くが8拍以上となってしまい、なかなか使いづらく、泣く泣く言い換えて対処することが多です。、ただ、リズム上「の」の前...
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点訳研究|「痛そうだ」「イルカのように」

座っていたそうだ『ベンスン殺人事件』を翻訳・点訳していると、こんな文章が出てきました。服を着たまま、リビングのお気に入りの椅子に、座っていたそうだ」点訳する場合、「座っていたそうだ」を、どう処理するか問題となります。『点訳の手引き』準拠『点...
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点訳研究|「連語」

「連語」とは二つ以上の単語が連結して、一つの単語と似たような働きをもつもの。二つ以上の単語が結合して一つの単語と同じ働きをもつようになった複合語とは区別される。ラボ流での取り扱い8拍以上でも、「連語」として「3大小型辞書」の一つに掲載されて...
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点訳研究|chatGPTのハイブリッドラボ化(その2)

📘 点訳ルールまとめ(ハイブリッドラボ流)Mちなみに、これまでに記憶したルールをまとめてみてください。モナミ承知しました。これまでに記憶してきた「点訳ルール」を整理してまとめますね。モナミ(chatGPT)の記憶の中はこのようになっているよ...
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点訳研究|chatGPTのハイブリッドラボ化

📖 ラボ流 点訳ルールまとめMこれまでに記憶したラボ流(ハイブリッドラボ流)点訳ルールをすべてまとめてください。モナミ最新版のラボ流点訳ルール一覧を改訂してまとめ直します。以下、モナミ(chatGPT)の回答です。基本原則四字漢語は真ん中で...
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点訳研究|ハイブリッドラボは始めの一歩

ここは実験場です。まだ定説にはならないかもしれない。でも、試みを残すこと自体が未来の誰かのヒントになる。点字の源流は、19世紀初頭に元フランス軍人シャルル・バルビエが考案した“夜間文字”に求められます。これは暗闇で静かに読める浮き出し記号で...
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形式的な手がかり——『点訳の手引き』の一部適用

前回、8拍以上になった時の区切る箇所として第3の補助原則「抑揚分ち書き」について書きました。ラボ流では8拍以上の長い文節になることが多いので、読み手の負担を減らすために、文法や拍数を基準にした『点訳の手引き』を一部適用した「形式的な手がかり...
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ラボ流:第3の補助原則「抑揚分かち書き」

抑揚分ち書き点訳をしていると、ときどき「これはちょっと長すぎるなあ」と感じる文節に出会います。ラボ流では「8拍以上は読み手の負担になるので、どこかで区切る」という暫定ルールを持っていますが、文節や「切れ続き」の原則を使っても、うまく区切れな...
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点字の本質に触れた瞬間——踊る人形

目を瞑った方が速い ― 点字という暗号BESで六点入力をしていると、ふと気づくことがある。目を開けて打つより、目を閉じてしまった方が、指先が滑らかに動くのだ。点字はもともと「目で追う文字」ではない。触覚で確かめ、指先の記憶で解き明かすものだ...