ハイブリッドラボ

作品背景

🇮🇹🇺🇸作品背景|メディチ家の肖像画——ベンスン殺人事件

フィロ・ヴァンスの容姿を例えると、その口元はメディチ家の肖像画のよう禁欲的な冷たさがあったという。I am thinking particularly of Bronzino’s portraits of Pietro de’ Medici...
ハイブリッドラボ

点訳研究|ハイブリッドラボは始めの一歩

ここは実験場です。まだ定説にはならないかもしれない。でも、試みを残すこと自体が未来の誰かのヒントになる。点字の源流は、19世紀初頭に元フランス軍人シャルル・バルビエが考案した“夜間文字”に求められます。これは暗闇で静かに読める浮き出し記号で...
作品背景

作品背景|フーシェの言葉とヴァンス——ベンスン殺人事件

ヴァンスの引用ベンスン殺人事件の中で、ヴァンダインがヴァンスを評する次の一節があります。His snobbishness was intellectual as well as social. He detested stupidity e...
作品背景

作品背景|フィロ・ヴァンスと東洋美術ブーム

ヴァンスの引用ヴァンスの美術コレクションには、私たちが聞いたことのない、中国の版画作家の名前が並ぶ。Vance’s Chinese prints constituted one of the finest private collectio...
作品背景

作品背景|フィロ・ヴァンスと1920年代アメリカの美術コレクターたち

1920年代のアメリカ大戦後のアメリカの繁栄第一次世界大戦後、アメリカは未曾有の経済的繁栄を迎えた。ヨーロッパの没落した貴族や旧家が財産を手放す中、アメリカの新興富裕層はその財力を背景に美術市場の主役となった。美術品の収集は単なる趣味にとど...
作品背景

作品背景|1920年代アメリカ、ジャズ・エイジ——ベンスン殺人事件

ヴァンスの皮肉ヴァン・ダインの『ベンスン殺人事件』の一節である。“This chap Vollard,” he remarked at length, “has been rather liberal with our art-fearin...
研究ノート

翻訳研究|カーリーはスーパーマン!?

使用人「カーリー」の肩書きカーリーの紹介文に「仕え人(servant )」「執事(butler)」「従僕(valet)」「家令(major-domo)」「料理番(cook)」という聞いたこともない肩書きがゾロゾロ並んでいる・・・スーパーマン...
点訳研究

形式的な手がかり——『点訳の手引き』の一部適用

前回、8拍以上になった時の区切る箇所として第3の補助原則「抑揚分ち書き」について書きました。ラボ流では8拍以上の長い文節になることが多いので、読み手の負担を減らすために、文法や拍数を基準にした『点訳の手引き』を一部適用した「形式的な手がかり...
点訳研究

ラボ流:第3の補助原則「抑揚分かち書き」

抑揚分ち書き点訳をしていると、ときどき「これはちょっと長すぎるなあ」と感じる文節に出会います。ラボ流では「8拍以上は読み手の負担になるので、どこかで区切る」という暫定ルールを持っていますが、文節や「切れ続き」の原則を使っても、うまく区切れな...
研究ノート

翻訳研究|「rôle」 サーカムフレックスとは?——ベンスン殺人事件

サーカムフレックスヴァンダインの原文には、しばしば「rôle」のようなアルファベットの上に記号が現れます。これは、サーカムフレックス記号(^)と言われるものです。現代英語では「role」が一般的ですが、なぜサーカムフレックスがついているので...