ハイブリッドラボ

点訳研究

点訳研究|リズムか文法か

気づいていたのだ。ラボ流では、8拍なので、どこかで区切らなければなりません。もちろん、8拍でも無理に区切ることはせず、文章の「意味のまとまり」を優先して、全て続けて書くことも考えられます。点訳者としては、その方が楽かもしれません。しかし、文...
点訳研究

点訳研究|「のだ」「のである」の前で区切ってみようか!?

明鏡国語辞典に「のだ」と言う見出しがありました。ラボ流の原則「連語の内部では区切らない」=「区切る場合はその前で区切る」に基づけば、かなり乱暴な区切り方になります。しかし、文節分かち書きで長い文節で困ったときに、慣れてくれば読み手も点訳者も...
作品背景

🇫🇷作品背景|1930年頃のフランスの反体制運動

Il ne parle que le français et il n’y a guère de conspirateurs en France, ni même d’anarchistes militants !「だが|やつは、|フランス...
点訳研究

点訳研究|補助動詞と純粋動詞、「する」「いる」など

基本原則(7拍基準)ラボ流では、7拍以内であれば「する」「いる」「ある」「おく」は前の語と続けて書くことを基本にしています(補助動詞、純粋動詞に限らず7拍基準を順守)。この理由は、これらの動詞は、補助動詞の意味を持つことや、2拍で成立してい...
作品背景

🇫🇷作品背景|1930年代ヨーロッパの駅構内:一等レストランと三等ビュッフェの対比

ジョルジュ・シムノン『サン=フォリアン教会の首吊り男』の冒頭には、異国の駅で迷うひとりの旅人が登場する。彼はドイツ語を理解できず、標識も読めないまま、うっかり「一等客用のレストラン」に入り込み、何度も行ったり来たりしたあげく、ようやく「三等...
フランス語

語学|フランス語の直説法における過去形

🇫🇷 フランス語の直説法における過去形(4種類)名称フランス語典型形主な用途文体① 複合過去passé composéj’ai parlé日常会話・現在とつながる過去口語的② 半過去imparfaitje parlais状態・習慣・背景描写...
作品背景

🇫🇷作品背景|右手と左手の迷信(ヨーロッパ篇)

メグレ夫妻の一場面から「あなた、右手でドアを開けてるわね。」これは彼には珍しいことだった。彼はいつも左手でドアを開けていた。そしてマダム・メグレは、自分が迷信深いことを隠しもしなかった。静かな家庭の一幕にすぎないこの会話には、実は古くからの...
作品背景

🇫🇷作品背景|1930年頃のフランスの検死制度

パリの「ラ・モルグ」19世紀末から1930年代にかけてのフランスでは、検死(autopsie judiciaire)はすでに制度化された司法手続きの一部でした。とりわけパリには、セーヌ河岸(現在のサン・ルイ島付近)に「ラ・モルグ(La Mo...
作品背景

🇫🇷作品背景|シムノンと「十字路の家」における空間のねじれ

シムノンの狙い一般的に、探偵小説で実在の地名を用いる場合、それはしばしば時間的トリックやアリバイの手がかりになる。たとえばロンドンの「チャリング・クロス」や「キングズ・クロス」は、列車の発着時刻を通じて論理を支える重要な舞台装置となる。つま...
作品背景

🇫🇷作品背景|1930年代のセーヌ川のタグボート

一日の終わりを告げる音The last tug had gone by, carrying green and red lights and towing three barges.「最後のタグボートが通りすぎた。緑と赤の灯をつけ、3艘のは...