「連語」とは
二つ以上の単語が連結して、一つの単語と似たような働きをもつもの。
二つ以上の単語が結合して一つの単語と同じ働きをもつようになった複合語とは区別される。
ラボ流での取り扱い
8拍以上でも、「連語」として「3大小型辞書」の一つに掲載されている語句は、その内部では区切らないことを原則とする。
この場合、その前の語が「体言」であれば、連語の前(助詞の前)で区切ることを許容する。
ただし、活用語の連体形、終始形は厳密な体現ではないので、区切る優先順位は低くなってその活用後の前で区切って続け書きすることが多くなります。
「辞書」で確認できた連語
- 「〜について」「〜につき」
- 明鏡
- つい–て【就いて】[連語]→[参照]就く⑤⑥
- ❺《「…について」 「…につき」の形で》動作や思考などの対象を限定的に示す。…に関して。
- デジタル大辞泉
- つい‐て【就いて】〘連語〙⇒について
- 明鏡
- 「〜にとって」
- 明鏡
- に–とっ–て【(に取って)】[連語][参照]取る[二]
- K「~にとって」の形で使う
[二][自五]《「…にとって」の形で》…(の身)として。…(の立場)から見
- デジタル大辞泉
- に‐とっ‐て【に取って】〘連語〙《格助詞「に」+動詞「と(取)る」の連用形の音便形「とっ」+接続助詞「て」》
- 明鏡
- 「〜という」「〜といった」「〜といったら」「〜というと」「〜といえば」
- 明鏡
- と–いっ–た【(と言った)】[連語]…という。
- と–いっ–たら【(と言ったら)】[連語]❶それに関することや、それに伴って生じる事柄を述べる意を表す。…というと。…といえば
- デジタル大辞泉
- と‐いった【と言った】〘連語〙例示する意を表す。…のような。…などの。
- 明鏡
- 「〜にして」
- 明鏡
- に–し–て[連語]❶《体言・副詞などに付いて》物事が実現する時間・段階などを表す。また、手段・方法を表す。「一瞬にして|燃え尽きた」
- 明鏡
- 「〜として」「〜とする」「〜としよう」
- 明鏡
- と–・する[連語]❶→[参照]する[一]⑨⑩
- ❾《「…とする」の形で》仮定の内容を受けて、ひとまずそう考えておく。…と仮定する。
- 岩波
- 「として」のみ、「連語」として掲載
- 新明解
- 「として」のみ、「副助詞的に」として掲載
- 明鏡
- 「と–する–と」「とすれば」
- 明鏡
- [一][接]そうだとすれば。そうすると。とすれば。としたら。
- [二][連語]《活用語の終止形を受けて》
- ❶…と仮定すると。…とすれば。…としたら。
- ❷その状況から判断すると。…としたら。
- デジタル大辞泉
- と‐すると
- 〘接〙前の条件から必然的にあとの事柄が生じることを示す。そうだとすると。とすれば。
- 明鏡
- 「〜かもしれない」
- 明鏡
- [連語]❶疑問だが、可能性があることを表す。
- ❷《「…かもしれないが、…」などの形で》その主張などをいったん(半分)は認めつつ、それでもなおと、異議申し立てをする意を表す。
- デジタル大辞泉
- 【かも知れない】〘連語〙《「か」は副助詞、「も」は係助詞》断定はできないが、その可能性があることを表す。
- 明鏡
- 「で–は–ない–か」
- 明鏡
- [連語][参照]「か」の文型表現?㋑・?㋕
- 明鏡
- 「ならない」
- 明鏡
- [連語]
- ❶不可能の意を表す。…することができない。ならぬ。
- ❸《「て[で]ならない」の形で》気持ちや感覚などが抑えようもなく起こってくる意を表す。しかたがない。
- デジタル大辞泉
- 〘連語〙《動詞「な(成)る」の未然形+打消しの助動詞「ない」》
- 1(「てならない」の形で)その事について抑えようのない気持ちを表す。「話の続きが気になって―◦ない」 「おかしくて―◦ない」
- 〘連語〙《動詞「な(成)る」の未然形+打消しの助動詞「ない」》
- 明鏡
- 「いけ–な・い」
- 明鏡
- [連語]❶好ましくないこととして、それをいう語
- 「いたずらばかりして、いけない子ね」
- [連語]❶好ましくないこととして、それをいう語
- デジタル大辞泉
- 〘連語〙《動詞「い(行)ける」の未然形+打消しの助動詞「ない」》
- 明鏡
- 「〜だろう」
- 明鏡
- [連語]❶推量を表す。
- デジタル大辞泉
- 〘連語〙《断定の助動詞「だ」の未然形+推量の助動詞「う」》不確かな断定、あるいは推定の意を表す。
- 明鏡
- 「〜との」「〜とのこと」
- 明鏡
- [連語]❶《下に発言や思考を表す名詞を伴って》発言や思考の内容を表す。
- デジタル大辞泉
- 〘連語〙《格助詞「と」+格助詞「の」》
- 1…という。「明日来る―電話があった」
- 2…を相手とする。「家族―対話」
- 〘連語〙《格助詞「と」+格助詞「の」》
- 明鏡
- 「〜のである」「〜のです」「〜のだ」「〜である」
- 明鏡
- [連語]「のだ」①②の改まった言い方。[参照]のだ①②
- [参考]丁寧な言い方では「のであります」となる。
- デジタル大辞泉
- 〘連語〙《準体助詞「の」+連語「である」。
- 話し言葉では「んである」とも》
- 連語「である」に同じ。
- 「大臣がそう断言した―・る」 「彼自身のしたことなんである」
- 〘連語〙《準体助詞「の」+連語「である」。
- 明鏡
「連語」ではないが、辞書掲載の慣用語→原則続け書き
- 「その日」
- 明鏡
- [名]❶ある事が行われた日。また、ある事が行われる日。その当日。
- デジタル大辞泉
- 【×其の日】
- 1 その当日。「―は寒かった」
- 2 さしあたっての今日。今日現在。「―の暮らしに追われる」〘連語〙《格助詞「と」+格助詞「の」》
- 【×其の日】
- 明鏡
- 「あの日」「この年」「どの月」などは辞書に掲載はないが、年月日は指示詞(連体形)に続く場合で、文節が7拍以下の場合は「続け書き」とする。
- 「あの人」「あの方(かた)」
- 明鏡
- あの–ひと【あの人】
- [代]〔三人称〕話し手からも聞き手からも離れた人や、話題になっている人を指し示す語。彼。彼女。
- あの–かた【あの方】
- [代]〔三人称〕「あの人」を敬意を強めていう語。[参照]あの人「あの方はどちら様ですか」
- あの–ひと【あの人】
- デジタル大辞泉
- あの‐ひと【▽彼の人】
- 〘代〙1三人称の人代名詞。話し手・聞き手から離れた人をさす。女性から自分の恋人や夫をさしてもいう。
- あの‐かた【▽彼の方】
- 〘代〙三人称の人代名詞。話し手・聞き手から離れた場所にいる人を敬っていう。「―はどなたですか」
- あの‐ひと【▽彼の人】
- 明鏡
- 「その人」「この方」「どの人」などは辞書に掲載はないが、年月日は指示詞(連体形)に続く場合で、文節が7拍以下の場合は「続け書き」とする。
- 「そういう」と「そう言う」(連体詞)
- 明鏡
- そう–いう
[連体]そのような。そんな。- [代]〔三人称〕話し手からも聞き手からも離れた人や、話題になっている人を指し示す語。彼。彼女。
- そう–いう
- デジタル大辞泉
- そう‐いう【▽然ういう】〔さういふ〕
- 〘連体〙そのような。そんな。「―態度がいけない」
- そう‐いう【▽然ういう】〔さういふ〕
- 明鏡
- 「言う」「言った」など、実際に口に出すことを表現する場合は、区切って書く
- 「近年|そういった|事件が|多くなっている」
- 「私が|そう|言ったことが|彼を|怒らせた」
- 「ああいう」「こういう」「どういう」も同じ
「連語」っぽいが、辞書に掲載されていない語句
- 「〜に対して』
- →「に|対して」
- 「〜を以て(〜をもって)」
- →「を|もって」
- 「〜になる」
- 単独では連語ではないが、前の語に続くと連語となる場合が多い。
参考資料|『デジタル大辞泉』掲載の連語



- 「〜において」
- デジタル大辞泉
- に‐おい‐て【に×於て】〘連語〙《「におきて」の音変化》
- 3台小型辞典に掲載なし→「に|おいて」
- デジタル大辞泉
- 「〜のこと」
- →「ご近所さんの|ことや」(10拍あるので、形式名詞の「こと」の前で区切る)
- 「〜もない」
- 単独では連語ではないが、前の語に続くと連語となる場合が多い。
参考資料|「デジタル大辞泉」掲載の連語




