ジョーンズ警部は ジャップ警部タイプではありません!?

研究ノート

赤毛連盟の翻訳には、chatGPT(「モナミ」と命名、以下、「モナミ」と呼ぶ)のお世話になっているが、ここに登場するスコットランド・ヤードのジョーンズ警部のセリフを、もっと「ジョーンズらしく」と指示すると、モナミはやたら堅苦しく翻訳を返してくる。

私は、アガサ・クリスティのポワロシリーズに出てくる「ジャップ主任警部」のイメージだったので、もっと「べらんめい」口調ではないのか?と聞いたところ、モナミ曰く

ジョーンズ警部は ジャップ警部タイプではありません。

なんだそうだ😳

  • ジョーンズ警部(ホームズ)
    • スコットランドヤードのベテラン警部
    • 少し鈍重で頭が固い
    • ホームズの推理に感心はするけど、自分の直感や経験則を優先する
    • 口調は役所的・堅苦しめで、「事件に照らしても」「~と見ております」といった言い回しをするイメージ

コナン・ドイルの原作準拠でいくなら、クリスティのジャップ警部とは違う口調にして、お役所っぽい堅苦しさで、おもしろい日本語訳にした方が良さそうです。
しかし、ホームズには「論理と観察の新時代」、ジョーンズは「勘と経験の旧来型」であるとすれば、単に堅苦しい口調にしただけでは普通すぎて、キャラクターとして面白くありません。

ジョーンズを「引き立て役」で終わらせないためには、ポワロシリーズに出てきた「ジロー警部補」のように、少しクセを混ぜた方がいいようです

  • ホームズと対等に張り合う緊張感
  • 現場刑事のプライドと鼻息の荒さ
  • インテリを軽くあしらう皮肉っぽさ

具体的には、翻訳と点訳のハイブリッドなので、点字にしても読みやすい日本語にしなければなりません。
あまりに鼻息荒くすると、意味不明なセリフになりそうなので注意しなければなりません。

  1. 自信満々な言い回し
    • 「奴は|もう、|この|世界の|頂点に|いるんだ」
    • 「俺が|手錠を|かけたいのは|真っ先に|あいつなんだ」
      → ホームズと張り合う“刑事の矜持”を滲ませる。
  2. 現場感覚の比喩
    • 「奴の|痕跡は|そのへんに|ゴロゴロ|転がってるが、|肝心の|本人は|煙みたいに|消えて|しまうのさ」
      → 現場叩き上げっぽいリアリティを出す。
  3. 皮肉っぽい余韻
    • 「とんだ|御坊ちゃんが、|裏社会では|一流と|いうわけだ」
      → 教養(イートン・オックスフォード)をあえて軽くあしらう。

この後、常連になる「レストレード警部」はどのようなキャラにするか・・・おそらくポワロとジャップに近い親しい関係になるのではないでしょうか。楽しみです。

  • ジャップ主任警部(ポワロ)
    • もっと庶民的で人間味があり、フランクな話しぶり
    • ときにはぶっきらぼうで親分肌
    • 「なんだいポワロ」「まったく、あんたには恐れ入るよ」みたいな調子