条件法は主節の動詞の活用法
フランス語モードの最重要ポイント(『法』における条件法)
- ■ 接続法=従属節の動詞が変化する法
- ■ 条件法=主節の動詞が変化する法
条件法とは「主節の動詞そのものが条件法という“法(mood)”に変化した形」である。
接続法は従属節の動詞の活用法だが、条件法は“主節の動詞”が活用される。
ただし、例外として『時制』における条件法がある。
以下、「法」おける条件法について接続法と比較する
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条件法は「主節の動詞の法(mood)」である
Je voudrais un café.
(コーヒーをいただきたいのですが)
主節の動詞:voudrais(条件法)
従属節:なし
ここでは 主節の動詞が条件法に変化しているだけ。
従属節に影響はない。
Si j’avais le temps, je viendrais.
(もし時間があれば来るのに)
主節:je viendrais(条件法)
従属節:j’avais(半過去)←これは条件法ではない
つまりここでも、主節の動詞だけが条件法。
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接続法と根本的に違うポイント
接続法
Je veux que tu viennes.
(来てほしい)
主節:veux(直説法)
従属節の動詞:viennes(接続法)
- ● 接続法は“従属節側”が変化する
- ● 条件法は“主節側”が変化する
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条件法は2種類の性質をもつ
時制(tense)としての条件法
従属節に現れる条件法
“法として” ではなく “時制として” の条件法。
主節が過去のとき、 従属節の“未来”が条件法になる
(1)未来の過去を表現する法
Il a dit qu’il viendrait.
(来ると言った → viendrait=条件法現在=過去から見た未来)
※ 『a dit』 は “複合過去”で、 従属節の時制(viendrait)を『条件法』へ変換させる。
※(従属節が未来)報告の視点が “過去” にあるとき “過去の未来”として従属節を『条件法』で表す
法(mood)としての条件法
主節に現れる条件法
→ 婉曲・仮定・推量
→ Je voudrais / je viendrais / il serait
(推量・仮定)非現実の仮定を表現する法
Je viendrais si j’avais le temps.
(もし時間があれば来るのに)
(婉曲)丁寧に話す時
Je voudrais vous parler.
(お話ししたいのですが⇨主節)
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条件法と接続法との同時使用
Je voudrais que tu viennes.
(あなたに来ていただきたいのですが)
主節:voudrais(条件法)
従属節:viennes(接続法)
役割分担:まったく別の役割でその意味を与えられる。
- 条件法(主節)=話し手の態度を柔らかくする(婉曲)
- 接続法(従属節)=内容を非事実扱いにする(来るかどうかわからない)
