言葉の研究員〜M

点訳研究

指示詞(コソアド)って何者!?

変幻自在の指示詞(コソアド)について、その正体をモナミとともに深掘り日本語の指示詞は、語頭がこ(近称)/そ(中称)/あ(遠称)/ど(不定・疑問)にそろう「コソアド系列」でまとまる。一つの系列であっても機能や状態ごとに品詞が異なるグループ、「...
点訳研究

長音符|[2][5]の使い方

前提とする区別 〜 ⠅これら3つの言葉の使い方を間違うと、点訳の学習時に混乱しますので 長音:表音式、話し言葉で伸ばす音のこと長音符:点字で使う記号のこと長音記号:表語式、「ー」のこと種別墨字表記発音点字表記備考字音語「おう」工場(こうじょ...
点訳について

読み手不在の点訳 ― 実例編4

「ライトハウスの案内文」をきっかけに、ラボ流との違いを浮かび上がらせる― 日本ライトハウス案内文を読んで先日、某ライトハウスから「点訳ボランティア講習」の案内文が届きました。そこには、点字の歴史や「辞書で調べて正しく仮名に置き換える忍耐力」...
斜め上から見る点訳論

ラボ流『3層フレーム』と『3段階基準』

位置づけ日本点字表記法:点訳の憲法(全体を律する最高規範)3層フレーム:憲法の理念を実務に落とし込む、点訳判断の枠組み3段階基準:具体的に運用するための細則3層フレーム(点訳判断の大枠)第1層:文節分かち書き(日本点字表記法 第1の原則「分...
点訳について

「ハイブリッド点訳」は効率がいい!

ハイブリッド、つまり、翻訳と点訳を同時に行うとすると、まずは、必ず日本語をテキストでパソコンに入力することになる。そして、|その|テキストに、|このように、|ひとマス|空けや、|⠼2ます|空けなどを「|」「||」という風に区切っておく。||...
点訳について

読み手不在の点訳 ― 実例編3

点字図書室で感じた「目的と手段のすり替わり」趣味として点訳を続ける、自分なりのスタンス先日、点字図書室を訪ねた。私は当初、点訳ボランティアとして活動できればと考え、講習に参加した。しかし、実際に目にした現実は、自分が思い描いていた「読み手の...
点訳について

読み手不在の点訳 ― 実例編2

点字図書室でのやりとりを通じて、改めて「読み手不在」という感覚を持ちました。——メアリージョーの続き前回、「メアリー・サザーランド嬢」が点訳では「メアリー|サザーランドジョー」となり、まるで別人名のように読めてしまう――という“誤読”の典型...
点訳について

読み手不在の点訳 ― 実例編1

前回の記事で「点訳の手引きなんていらない!」と書いた。今回は、その理由をもっとわかりやすくするために、具体例をひとつ紹介したい。『赤毛連盟』に出てくるメアリー嬢ホームズの短編『赤毛連盟』の中に「メアリー・ザーランド嬢」という人物が登場する。...
点訳について

読み手不在の点訳 ―点訳の手引き!? そんな使い方ならいらない!

点訳を学び始めて、すぐに気づいたことがある。講習で繰り返し語られるのは——「手引きに従うこと」。文法的に分析し、決まりに当てはめろ。——でも、そこに「読み手」はいない。点訳は、机上の演習ではなく、指でたどる読者のためのものだ。読み手がすっと...
点訳について

区切りの日

点字図書室を訪ねて先日、点字図書室を訪ねました。そこは視覚障害者とボランティアのための場所であり、市民が趣味として点訳を楽しむ場ではないことを実感しました。少し寂しい思いもありましたが、同時に大切な区切りをつけることができました。点字文庫は...