作品背景|アムステルダム取引所の運賃相場

作品背景

Mais quelqu’un entra, qui déploya un journal, parla des derniers cours du fret à la Bourse d’Amsterdam.

そこへ|誰かが|入ってきた。||新聞を|広げ、|アムステルダム|取引所での|最新の|運賃|相場の|話を|し始めた。

モナミ
モナミ

アムステルダム|取引所での|最新の|運賃|相場」って、日々変動する取引市場があって、毎日指数が新聞で公開されるようなものがあるの?

✔ 公開される指数もある
✖ すべてが株価のように「毎日・無料・一覧」で出るわけではない


毎日「公開」される freight 指数はあるか?

あります。世界的には、かなり明確に存在します。

代表例:

● BDI(Baltic Dry Index)

  • 毎営業日公表
  • ロンドンの Baltic Exchange
  • バルク貨物(鉄鉱石・石炭・穀物など)
  • ニュース・Webで 誰でも見られる

👉 株価指数に最も近い存在。


● SCFI(Shanghai Containerized Freight Index)

  • 週1回公表
  • コンテナ運賃
  • 世界中で引用される
  • 一部は無料公開

👉 毎日ではないが「準公開」。


では、日本の指標は?

ここが重要です。

❌ 日本の多くの指標は

  • 毎日一般公開されない
  • 無料ではない
  • 契約・業界向け

理由:

  • 契約条件が複雑
  • 航路・貨物・船型ごとに違う
  • 数字がそのまま「商談材料」になる

👉 株価のように
「万人が同時に見る前提」がない。


日本での実態(かなり現実的)

日本では:

  • 指数そのもの
    → 業界団体・調査会社が保有
  • 日経新聞
    → 数値は出さず
    「上昇」「下落」「高止まり」と文章化

つまり、

数字はクローズド
方向性だけオープン


なぜ株価と同じ扱いにならないのか

決定的な違いはこれです。

株価freight rates
誰でも売買限られた当事者
単一商品条件依存(船・距離・時期)
即換金契約履行が必要
公的取引所半私的市場

👉 公開しすぎると、交渉が壊れる。


1930年代との対比(面白い点)

1930年代は:

  • 情報が遅い
  • 数字が少ない
  • だから 新聞に載せられた

現代は:

  • 情報が速い
  • 数字が多すぎる
  • だから 閉じる

逆転現象です。


まとめ(短く)

  • ✔ freight 指数は存在する
  • ✔ 毎日公開されるものもある(BDI)
  • ✖ 日本の多くは非公開・有料
  • ✖ 株価のような扱いは基本しない

だから、
現代日本に「新聞を広げて運賃相場を読む船頭」はいない
でも、
画面を開いて指数を見る人間は、確実に存在する

形が変わっただけで、市場は生きています。