作家 | 生没年 | 国籍 | 主な活動時期 | 主な代表作・初出 | 長編 | 短編 | 活躍する人物 |
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エドガー・アラン・ポー | 1809–1849 | アメリカ | 1840年代 | 『モルグ街の殺人』(1841) | 0 | 3 | C・オーギュスト・デュパン |
ウィルキー・コリンズ | 1824–1889 | イギリス | 1850〜1880年代 | 『月長石』(1868) | 20 | 5 | フランクリン・ブレイク、カフ警部 |
エミール・ガボリオ | 1832–1873 | フランス | 1860年代 | 『ルルージュ事件』(1866) | 6 | 5 | タバラン警視、ルコック警部 |
アーサー・コナン・ドイル💁♂️ | 1859–1930 | イギリス | 1887〜1920年代 | 『緋色の研究』(1887) | 4 | 56 | シャーロック・ホームズ、ジョン・ワトソン |
モーリス・ルブラン | 1864–1941 | フランス | 1905〜1930年代 | 『アルセーヌ・ルパン、紳士怪盗』(1905) | 17 | 39 | アルセーヌ・ルパン |
ガストン・ルルー | 1868–1927 | フランス | 1907〜1920年代 | 『黄色い部屋の秘密』(1907) 『オペラ座の怪人』(1909–1910) | 8 | 5 | ジョセフ・ルールタビーユ、エリック(怪人)、クリスティーヌ・ダーエ |
G.K.チェスタトン | 1874–1936 | イギリス | 1910〜1930年代 | 『ブラウン神父の童心』(1911) | 1 | 53 | ブラウン神父 |
アガサ・クリスティ💁♂️ | 1890–1976 | イギリス | 1920〜1970年代 | 『スタイルズ荘の怪事件』(1920) | 66 | 150 | エルキュール・ポワロ、ミス・マープル、トミーとタペンス |
S.S.ヴァン・ダイン💁♂️ | 1888–1939 | アメリカ | 1926〜1930年代 | 『ベンスン殺人事件』(1926) | 12 | 3 | ファイロ・ヴァンス |
江戸川乱歩 | 1894–1965 | 日本 | 1923〜1950年代 | 『二銭銅貨』(1923) 『怪人二十面相』(1936) | 30 | 100 | 明智小五郎、少年探偵団、怪人二十面相 |
ジョルジュ・シムノン | 1903–1989 | ベルギー | 1931〜1970年代 | 『怪盗メグレ』(1931) | 75 | 28 | メグレ警部 |
エラリー・クイーン | 1905–1982 | アメリカ | 1929〜1970年代 | 『ローマ帽子の謎』(1929) | 33 | 60 | エラリー・クイーン、リチャード・クイーン警視 |
注記:作品数は筆者が判断したおおむねの数です。シリーズ外作品や別ジャンル作品は含まない場合があります。
推理小説史 年代軸と主要作家
1840年代 – 推理小説の誕生
- エドガー・アラン・ポー(米, 1809–1849)
『モルグ街の殺人』(1841) — 世界初の本格推理短編
→ 推理+怪奇の原型を確立
1860年代 – 長編推理とフランス探偵小説の先駆
- ウィルキー・コリンズ(英, 1824–1889)
『月長石』(1868) — 長編推理の形を確立 - エミール・ガボリオ(仏, 1832–1873)
『ルルージュ事件』(1866) — フランスにおける警察探偵小説の始祖
1880〜1890年代 – 名探偵時代の幕開け
- アーサー・コナン・ドイル(英, 1859–1930)
『緋色の研究』(1887) — ホームズ登場、連作探偵小説の流行を作る
1900年代 – フランスでの新聞連載黄金期
- モーリス・ルブラン(仏, 1864–1941)
『アルセーヌ・ルパン、紳士怪盗』(1905) — 怪盗・冒険ミステリーのブーム - ガストン・ルルー(仏, 1868–1927)
『黄色い部屋の秘密』(1907)、『オペラ座の怪人』(1909–1910) — 本格推理と怪奇の融合
1910年代 – 宗教的寓話ミステリー
- G.K.チェスタトン(英, 1874–1936)
『ブラウン神父の童心』(1911) — 寓話的・哲学的な探偵譚
1920〜1930年代 – 黄金時代(本格推理の全盛期)
- アガサ・クリスティ(英, 1890–1976)
『スタイルズ荘の怪事件』(1920) — 本格推理の代表格 - S.S.ヴァン・ダイン(米, 1888–1939)
『ベンスン殺人事件』(1926) — 知的パズル型推理小説 - エラリー・クイーン(米, 1905–1982, 共同名義)
『ローマ帽子の謎』(1929) — 謎解き競技性を強調