政治経済:原油価格と日本のガソリン価格の関係

モナミ
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アメリカのイラン攻撃によって、原油価格が上昇しているようです。
日本のガソリン価格への影響が出そうです。
そこで、ここ10年間の原油価格と日本のガソリン価格を大まかに比較してみました。

原油価格(ドル/バレル)日本ガソリン(円/L)主な背景
2016約44約121原油安(シェール増産)
2017約54約130世界景気回復
2018約71約147原油高
2019約64約151中東情勢
2020約42約136コロナで需要急減
2021約71約160経済再開で需要増
2022約100約168ウクライナ戦争
2023約82約174円安+補助金
2024約82前後約170補助金継続
2025約75前後約165〜170価格安定
モナミ
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だいたい連動していることがわかるね。ガソリン価格は170以上になりそうだ。
ただ気になるのは、連動はしていても「純粋な比例関係」にはななさそう。なぜか?

項目2016年2025年上昇率
原油価格約44ドル / バレル約75ドル / バレル約+70%
ガソリン価格約121円 / L約168円 / L約+39%

大きな要因は、日本のガソリン価格を決定する「関数の構造」が理由です。
数学に強い人ならピンとくるかもしれませんが、ガソリン価格には Y=aX+b の「b:固定部分」があるからです。

内訳目安
原油コスト30〜40%
税金約56円 / L
精製・流通20〜30%

原油コストや精製流通は、為替・物価などから影響を受けますが、大きいのは税金部分が固定額なので原油が上がっても価格全体はそこまで上がらない構造になっています。

モナミ
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2026年、ガゾリンの暫定税率が廃止されるとどうなる?

暫定税率(25.1円 / L)を廃止した場合、税金部分が減るので表は次のように修正されます。

内訳目安
原油コスト30〜40%
税金約36〜37円 / L
精製・流通20〜30%

暫定税率の2026年のレギュラーガソリンの理論価格

  • 原油:約60円
  • 税金:約37円
  • 精製流通:約50円
    • → 約142〜145円
モナミ
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税金部分の比率が小さくなるので、これからはガソリン価格は、原油価格と為替・物価の影響が強くなりそうだ。

はい。おっしゃる通りで、暫定税率が廃止されるとガソリン価格は今までより原油・為替の影響を受けやすくなります。
理由を構造で見るとよく分かります。


暫定税率あり

仮にガソリン価格が 170円/L の場合

内訳金額割合
原油約60円約35%
税金約60円約35%
精製・流通約50円約30%

この構造では価格の3分の1が固定税です。

そのため、原油が大きく動いても、ガソリン価格は比較的ゆっくり動くという特徴がありました。


暫定税率廃止後

税金が 約37円 になります。同じ170円を基準に構造を見直すと

内訳金額割合
原油約60円約45%
税金約37円約27%
精製・流通約50円約28%

つまり原油の影響力がかなり大きくなる構造になります。


価格変動のイメージ

例えば原油価格が20%上がるとします。

暫定税率あり

原油部分 60円 → 72円
ガソリン 170 → 182円
上昇 +12円
変動率 12/170=


暫定税率なし

原油部分 60 → 72円
ガソリン 147 → 159円
上昇 +12円
変動率 12/147=

元の価格が低いので変動率は大きくなります。
企業は今まで以上に、原油価格を注視する必要があリます。


為替の影響

日本は原油をほぼ全量輸入なので為替の影響も強くなります


つまり、日本のガソリン価格は世界のエネルギー市場の影響を受けやすい価格になり、むしろ今までが「安定しすぎていた」という見方もあります。

理由はこの 暫定税率という巨大な固定部分だったのです。